対数関数   指数関数はこちら

 

何を学ぶのか
 指数関数の分野では,axのxを,実数にまで拡張しました。つまり,a1.2とか,a√2といったような,自由な指数を用いることが出来るようになったわけです。

 「 2x=4 」や「 2x=8 」 を満たすxはすぐに分かるでしょうが,「 2x=5 」を満たすxとなると即答は出来ません。5は4と8の間にあることからxは2と3の間にあるだろうという予測は立ちますが,手計算ではその値を正確に把握することは困難です。

 そこで,ax=Mが成り立っているとき,x=logaMと書く,という風に記号の約束をし,これをaを底とするMの対数と呼ぶことにします。この表記を用いて,先ほどの「 2x=5 」を満たすxは「 x=log25 」である,と書き表してしまうのです。axは常に正でしたから,Mも常に正です。これを真数Mの条件といいます。

 「ax=M」が「Mはaのx乗である」と訳せるならば,「x=logaM」は「xはaを何乗かしてMにするような数である」と訳せます。言っていることはまったく同じです。主語と述語が入れ替わっているだけの表現です。つまり,対数表現は指数表現の「逆」であるといえます。

 指数にも法則があったように,対数にも法則があります。対数の法則はとても個性的で,数も少ないので,慣れてくればさまざまな計算を自由に行えるようになります。また,底を自由に変換することの出来る公式もあります。

 y=logaxの形の関数は,対数関数と呼ばれます。「対数は指数の逆」であることを裏付けるように,対数関数のグラフは指数関数のグラフのx軸とy軸を入れ替えたものになります。対数関数のグラフも指数と同様,底aが1より大きいか,小さいかで2種類に分かれます。

 グラフから,底aが1より大きいならば,xが大きければ大きいほどlogaxの値は大きくなりますが,底が1より小さいならば,xが大きければ大きいほどlogaxの値は小さくなります。これは対数の大小比較の際の注意点です。

 底が10である対数には,特に常用対数という名前がついています。巨大な数の桁数を求めたり,さまざまな応用があります。


何が出来ればよいか
@ 指数表現ax=Mと,対数表現x=logaMを,自由に言い換えられる。
A loga1=0, logaa=1であることを理解できる。
B 対数の3大性質
     logaMN=logaM+logaN,  loga(M/N)=logaM-logaN,  logaMr=rlogaM
  を使って,対数の計算が機械的に出来る。

C 底の変換公式を使って,底を変換できる。
D 対数関数y=logaxのグラフを,底aの値に応じて書き分けられる。
E 対数方程式log2x+log2(x-1)=2 を,真数条件に気をつけて解くことが出来る。
F log215, 3, log481を小さい順に並べることが出来る。
G 対数不等式log2x+log2(x-1)<2 を,真数条件に気をつけて解くことが出来る。
H 常用対数を用いて,240が何桁の数か求められる。

※この分野が苦手な人は,まず以上の@〜Hが出来るようになってください。


勉強のポイント
 対数のそもそもの意味を理解することも必要ですが,とにかくBの「対数の3大性質」を使って機械的な計算がすばやく出来るようにならなければなりません。対数のあらゆる計算はA,B,そして次に述べる計算のコツを使えば出来ます。そのコツとは

     1. 単項の計算 loga□は,「logar」の形にする。
     2. 多項の計算は,「loga□±loga△」の形(計算の基本形)にし,3大性質を使ってまとめる。

の2つです。2.の基本形とは,それぞれのlogの前に係数がなく,底aがそろっている状態です。もしそうなっていないときは3大性質の3つ目の式や,底の変換公式を使って,基本形を作ってください。

対数方程式,不等式を解くときは,まず真数条件をチェックし,必ず「loga□=loga△」, 「loga□<loga△」の形を作ってください。その後,方程式ならば「□=△」とすればよいのです。

 不等式の場合は,指数のときと同様,底aが1より大ならば「□<△」で構いませんが,底aが1より小ならば「□
△」という逆転現象が起きます。注意しましょう。

 桁数の問題では,桁数の原理を理解しましょう。例えば「x=3024は4桁」ですが,これは「1000<x<10000」つまり「103<x<104」であることから分かります。「104」の「4」の部分に桁数は現れてくるのです。

          10n-1<x<10nと表すことが出来たら,xはn桁の数である

これが桁数の原理です。

これを利用して240が何桁の数か求めるのであれば,10n-1<240<10nのような不等式を作る必要があります。そのためには,「240は10の何乗なのか」ということが分かればよさそうですから,「240=10x」とおいて,xを求めてみましょう。この式から「x=log10240」となりますから,右辺を計算すれば「x=12.04」となります。つまり,「240=1012.04」と分かりましたから,1012<240<1013となり,13桁だと分かります。

求めたい数の常用対数をとることで桁数が求められるのは,上に述べたような理由からです。

関連する予習シート
対数
対数の性質
対数関数のグラフと性質
常用対数
別紙
y=logaxのグラフ
「TEX」ファイルの利用にはパッケージが必要です。
予習シート