第2 数学I
1 目 標
方程式と不等式,二次関数及び図形と計量について理解させ,基礎的な知識の習得と技能の習熟を図り,それらを的確に活用する能力を伸ばすとともに,数学的な見方や考え方のよさを認識できるようにする。
2 内 容
(1) 方程式と不等式
数を実数まで拡張することの意義を理解し,式の見方を豊かにするとともに,一次不等式及び二次方程式についての理解を深め,それらを活用できるようにする。
ア 数と式
(ア) 実数
(イ) 式の展開と因数分解
イ 一次不等式
ウ 二次方程式
(2) 二次関数
二次関数について理解し,関数を用いて数量の変化を表現することの有用性を認識するとともに,それを具体的な事象の考察や二次不等式を解くことなどに活用できるようにする。
ア 二次関数とそのグラフ
イ 二次関数の値の変化
(ア) 二次関数の最大・最小
(イ) 二次不等式
(3) 図形と計量
直角三角形における三角比の意味,それを鈍角まで拡張する意義及び図形の計量の基本的な性質について理解し,角の大きさなどを用いた計量の考えの有用性を認識するとともに,それらを具体的な事象の考察に活用できるようにする。
ア 三角比
(ア) 正弦,余弦,正接
(イ) 三角比の相互関係
イ 三角比と図形
(ア) 正弦定理,余弦定理
(イ) 図形の計量
[用語・記号] sin , cos , tan
3 内容の取扱い
(1) 内容の(1)のアの(ア)で扱う無理数の計算については,二重根号をはずす計算は扱わないものとする。(イ)については,使用する乗法公式は三次までとし,因数分解についても複雑なものには深入りしないものとする。ウについては,解の公式を扱い,実数解をもつもののみを取り上げるものとする。
(2) 内容の(2)のアに関連して,いろいろな事象を表す関数を取り上げ,関数概念の理解を深めるものとする。イの(イ)については,二次関数のグラフとx軸との位置関係から解を求めるものとする。
(3) 内容の(3)の三角比については,扱う角の範囲は,0゜から180゜までとする。
(4) 内容の(3)のイの(イ)については,相似形の面積比・体積比及び球の表面積・体積を取り上げるほか,平面図形や簡単な空間図形の計量を取り上げるものとする。ただし,三角形の面積をヘロンの公式で求めるなどの深入りはしないものとする。