第4 数学III
1 目 標
極限,微分法及び積分法についての理解を深め,知識の習得と技能の習熟を図り,事象を数学的に考察し処理する能力を伸ばすとともに,それらを積極的に活用する態度を育てる。
2 内 容
(1) 極限
微分法,積分法の基礎として極限の概念を理解し,それを数列や関数値の極限の考察に活用できるようにする。
ア 数列の極限
(ア) 数列 の極限
(イ) 無限等比級数の和
イ 関数とその極限
(ア) 合成関数と逆関数
(イ) 関数値の極限
[用語・記号] 収束,発散,∞
(2) 微分法
いろいろな関数についての微分法を理解し,それを用いて関数値の増減やグラフの凹凸などを考察し,微分法の有用性を認識するとともに,具体的な事象の考察に活用できるようにする。
ア 導関数
(ア) 関数の和・差・積・商の導関数
(イ) 合成関数の導関数
(ウ) 三角関数・指数関数・対数関数の導関数
イ 導関数の応用
接線,関数値の増減,速度,加速度
[用語・記号] 自然対数,e,第二次導関数,変曲点
(3) 積分法
いろいろな関数についての積分法を理解し,その有用性を認識するとともに,図形の求積などに活用できるようにする。
ア 不定積分と定積分
(ア) 積分とその基本的な性質
(イ) 簡単な置換積分法・部分積分法
(ウ) いろいろな関数の積分
イ 積分の応用
面積,体積
3 内容の取扱い
(1) 内容の(1)のイに関連して, , の程度の簡単な分数関数や無理関数を扱うものとする。イの(イ)については,導関数の計算に必要な程度にとどめるものとする。
(2) 内容の(2)に関連して,平均値の定理に触れる場合には,直観的に理解させる程度にとどめるものとする。
(3) 内容の(2)のアの(ア)の分数関数の導関数については,分母,分子が二次程度までにとどめるものとする。(イ)については, ( は有理数), 及び の程度の簡単な関数を扱うものとする。
(4) 内容の(3)のアの(イ)については,置換積分法は, と置き換える程度にとどめるものとし,また,部分積分法は,簡単な関数について1回の適用で結果が得られるものにとどめるものとする。