負の数の割り算と余り 〜整数と余りの問題
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今回のテーマは,「負の数の割り算の余り」です。



1.割り算の余りとは

前回,このトピックスで「分数の割り算」の話をしましたが,その中で,

  割り算(の答え)は全て,分数で書くことができる

と言いました。それはもちろんその通りなのですが,小数や分数を学習する前の小学校では,割り算をしたときに「余り」を考えていたと思います。

 15÷7=2・・・1(余り1)
 34÷5=6・・・4(余り4)

といった具合です。余りを表すのに使った「・・・」というのは正式な数学記号ではありませんので,高校に入ると

 15=7×2+1
 34=5×6+4

と表現するようになります。つまり,

  
(割られる数)=(割る数)×(商)+(余り)

という形です。

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2.負の数を割ったときの余りは?

この考え方を理解すれば,負の数の割り算の余りを考えることができます。

例えば,-34を5で割った余りを考えてみましょう。

 -34=5×(商)+(余り)

という式で表せればよいわけで,(商)と(余り)の部分にあてはまる数を考えればよいことになります。

注意しなければならないのは,5で割っているわけですから,(余り)は0,1,2,3,4のどれかでなければいけません。

(商)の部分に,色々あてはめてみると

   …
 -34=5×(-6)+(-4)  ←余りが負の数なので,ダメ
 -34=5×(-7)+(1)   ←OK
 -34=5×(-8)+(6)   ←余りが多すぎるので,ダメ
   …
つまり,-34を5で割ると,商が-7,余りが1と考えられるということです。

負の数の割り算は,

 
(割られる数)=(割る数)×(商)+(余り)

という形を作り,余りの部分に注意しながら当てはまる数字を考えれば計算できることになります。

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3.余りが負になることはあるのか?

少し話題を変えて,「余りが負の数」という場合を考えてみましょう。

例えば,34を5で割るとき,余りを求める式をかいてみると,

 @ 34=5×(5)+(9)
 A 34=5×(6)+(4)
 B 34=5×(7)+(-1)

等,書き方自体はいろいろあるわけです。先程は,Aの式が正しいですよ,と言いましたが,@とBの式にも,意味がないわけではありません。

@は,「34個のお菓子を5人で分けるとき,5個ずつ配ったら,9個余った」と読めます。実際は,まだ9個も余ってるんだから,あと1個ずつ分ければいいでしょ!と言われてしまいますけどね。

一方Bは,「34個のお菓子を5人で分けるとき,7個ずつ配ったら,-1個余った」と読めるわけですが,これはつまり,

 「34個のお菓子を5人で分けるとき,7個ずつ配ったら,1個足りなくなった」

ということですよね。

そうです。
「余りが-1」というのは,「1足りない」という意味になります。
「足りない」という考え方を使えば,「負の数の余り」を考えることができるのです。

 10÷3=3・・・1   →商が3で,1余る
 10÷3=4・・・-2  →商が4で,2足りない

という具合に,同じ割り算でも,違う解釈ができることになります。一般的に,正の余りも負の余りも,割る数よりも絶対値が小さいのが基本ですから,3で割るのであれば余りは「-2,-1,0,1,2」のいずれかにするのが良いと思います。

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4.文字式への応用

中学・高校数学では,整数を文字で表すことがあります。
偶数は2n,奇数は2n+1,3の倍数は3m,といった具合です。

「3で割って,1余る数」は,「3×(商)+1」と書けるはずですから,文字を使うと3m+1と表すことができますが,「1余る」ということと,「2足りない」ということは同じですから,「3×(商)−2」つまり3m−2と表してもよいことになります。

証明問題で,文字を用いて整数を置き,計算した答えの余りを答えたりする場合,例えば計算結果が次のようになったとすると,

 3m+ =3m+6+1=3(m+2)+1 →3で割った余りは1 (商はm+2)

 6m
2−9m+11 =6m2-9m+9+2=3(2m2-3m+3)+2 →3で割った余りは2 (商は2m2-3m+3)

 12xy+15x−3y−2 =12xy+15x-3y-3+1=3(4xy+5x-y-1)+1 →3で割った余りは1 (商は4xy+5x-y-1)

と変形をすることで,余りを求めることができます。

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割り算の余りの問題では

 (割られる数)=(割る数)×(商)+(余り)

が基本になっている,ということ,お分かりいただけたでしょうか。


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