金塊とふぐの共通点は?と聞かれたら・・・ そうですね・・・「値段が高い」ということでしょうか。
サッカーボールとりんごならもう少し単純で,どちらも「丸い」という共通点を持っていますね。
数学で「同じ図形」とか「共通の性質を持った図形」という言い方をする場合,その図形の形を問題にしますから,サンドイッチ,おにぎり,トライアングルは「同じ形」,鏡餅,フリスビー,100円玉は「同じ形」と呼んでも違和感は無いでしょう。
「おにぎりと鏡餅は同じ形である」とか,「5円玉とマグカップは同じ形である」という人がいたとしたら,ずいぶんひねくれた人だなあ,と思って当然です。
しかしこの2つのもの,考え方によっては「同じ」とみなすことが出来るのです。
「鏡餅みたいなおにぎりを作ればいい」とかそういうことを言っているのではありませんよ。三角おにぎりだったとしても,それどころか星型おにぎりだったとしても,考え方によっては「鏡餅と同じ形をしている」ということが出来ます。
仮にこの世の全ての物体がゴムで出来ているとすると,ストローを挿してふ~っ!!と吹き込めば膨らみます。おにぎりも鏡餅も,「かなり」膨らますと球になりますね。だから同じ形。
5円玉にストローを挿すのは大変ですが,何とか差し込んで膨らましたとすると,穴の開いたドーナツのような形になります。マグカップも,取っ手の部分が輪になってますから,「かなり」膨らますとドーナツ型になります。だから同じ形。
この決め方だと,この世にある全ての物体は「膨らましたとき穴が何個開いているか」だけで分類することが出来ます。「トポロジー(純粋位相幾何学)」と呼ばれる分野の,立派な数学の入口です。
この世界だと,小学校以来一生懸命覚えてきた「正方形,長方形,台形,平行四辺形,ひし形・・・」はみ~んな「同じもの」,「立方体,直方体,三角錐,円錐,球・・・」もみ~んな「同じもの」てな具合にまとめられてしまって,分けて覚えなくてよくなります。
何かつまんないなァ・・・と思いますか?それともいいなァと思いますか?笑
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