数列

 

何を学ぶのか
 数字の列を「数列」といいます。規則正しい列に限らず,円周率の各桁や,ある地域の電話番号の羅列など,全くでたらめな数の列も立派な数列です。

 もちろん数学が対象とできるのは,ある程度の規則を持った数列です。数列の学習が目指すのは,n番目はどんな数であるかを調べる(一般項を求める)ことと,数列の初めからn番目まで足したらいくらになるかを求める(和を求める)ことの2つです。高校で扱う「数列」という分野は,大きく4つの部分に分けることができます。

 まず第1部では,等差数列,等比数列の一般項,和を学習します。等差数列とは一定の量だけ増えていく(減っていく)数列のことで,等比数列とは一定の倍率で変化していく数列のことです。この2つの数列は,数列の中でももっとも単純で基本的なものです。

 次に数列の和を定式化し,求めやすくするために,記号Σを導入します。数学が対象とする数列の和はほぼ全てΣを用いて表すことができます。この記号は数列の和の分野において,いわば新しい「言語」ですのでこの記号を使いこなせることは,数列の和の理解に大きな意味を持ちます。Σを利用し,階差数列を用いて一般法を求める方法を学習しますが,これは数列の問題を解く上で強力な武器となります。

 第3部では漸化式を学習します。数列を表現する方法は大きく2通りの方法があります。例えばある数列
        1,3,5,7,9,11,13,・・・・・・
を表現する場合,
   (1) 第n項を指示する方法・・・an=2n−1(第n項は「2n−1」である,と言う方法)
   (2) 2項間に成り立つ性質を式にする方法
          ・・・an=1,an+1=an+2(1から始まり,第n項に2を加えたら第n-1項になると言う方法)
のようになります。(1)の方法は簡潔で分かりやすく,第100項は何か?と問われても簡単に答えることができますが,いきなり一般項anを求めるのは簡単なことではありません。(2)に登場するan+1とanの式を漸化式と言いますが,この方法は前の項が分からないと次の項が分からないという欠点があります。したがって第100項は何か,と聞かれたら第99項,第98項・・・という,以前の項を全て求める必要が出てきます。ただし,2項間に成り立つ関係のみを答えればよいので,複雑な数列でも比較的容易に表現ができます。第3部では漸化式で表された数列の,一般項を求めることが話題の中心です。

 最後の第4部では,数学的帰納法という証明方法を学習します。これは自然数を含む式の証明に用いられ,ドミノ倒しのような原理を用いた大変画期的な方法です。
何が出来ればよいか
@ 等差数列と等比数列の一般項,和の公式を覚える。
    (等差数列): an=a+(n-1)d, Sn=(n/2)(a+l)=(n/2){2a+(n-1)d}
    (等比数列): an=arn-1, Sn=a(1-rn)/(1-r)
A Σを普通の和に直すこと,普通の和をΣで表すことができるようになる。
B 階差数列の原理を理解する。
C 基本漸化式を4つ理解する。
    (等差漸化式) an+1=an+d (公差d)
    (等比漸化式) an+1=ran (公比r)
    (階差数列を用いる漸化式)  an+1=an+(nの式)
    (定数漸化式) an+1=pan+q
D 数学的帰納法の仕組みを理解し,証明ができるようになる。


※この分野が苦手な人は,まず以上の@〜Dが出来るようになってください。


勉強のポイント
 数列の公式は数も少なく,仕組みを理解していれば覚えやすいものばかりですから,他の分野に比べて勉強しやすいと思います。問題自体もパターンが決まっており,単純なものがほとんどです。
 等差数列と等比数列だけは,しっかりと理解しておかなければなりません。また,Σをいかに使いこなせるかが重要になってきます。
 等差,等比に限らずいろいろな数列を学習しますが,一般項や和を求めるにはある決まりきった手順(アルゴリズム)が存在します。
ここに紹介しておきますので,参考にしてみてください。
関連する予習シート
数列とその項,等差数列
等差数列の和
等比数列
等比数列の和
いろいろな数列
和の記号Σ(シグマ)
階差数列
漸化式
数学的帰納法
数学的帰納法(2)
二項定理
別紙
和の記号Σ
数列の和の計算の流れ
「TEX」ファイルの利用にはパッケージが必要です。
予習シート